2008 年8月から2024年4月までに当院において声帯麻痺と診断した138例について臨 床統計的検討を行った。術後性29例(21.0%)、非術後性60例(43.5%)、特発性49例 (35.5%)であった。主訴は、一側性麻痺症例123例のうち、嚥下困難28例(22.8%)、呼吸困難9例(7.3%)、その他86例(69.9%)であった。両側性麻痺症例15例のうち、呼 吸困難7例(46.7%)、嚥下困難2例(13.3%)、その他6例(40.0%)であった。一側性 麻痺の症例に嚥下困難が多い傾向にあったが、両側性麻痺と比較し、嚥下困難に有意な差 はなかった。呼吸困難については両側性麻痺の方が、一側性麻痺と比較し、有意に多く認 めた(p<0.01)。初発の声帯麻痺症例について、即時に頸胸部CTを45例に対して施行 した。緊急性を要する疾患とされたものが11例(24.4%)認められた。初発の声帯麻痺 症例については即時に頸胸部CTを施行していくべきと考えられた。