研究が裏付ける「ステロイド+高気圧酸素」の併用療法
Alimogluら(2011)は、特発性突発性難聴(idiopathic sudden sensorineural hearing loss:ISSNHL)に対し、①経口ステロイド、②鼓室内ステロイド、③高気圧酸素療法(HBOT)、④経口ステロイド+HBOT併用の4群における治療効果を比較検討した臨床研究でございます。本研究では、各治療法における聴力回復率および聴力改善量が評価されております。
その結果、完全回復率は併用療法群において最も高く42.6%を示し、単独療法では経口ステロイド19.0%、HBOT17.5%、鼓室内ステロイド11.6%の順でございました。また、平均聴力改善量においても併用療法群が最も大きく、統計学的にも有意差が認められております(p<0.05)。
これらの結果より、ISSNHLに対しては、従来の標準治療であるステロイド療法にHBOTを併用することで、単独療法と比較してより高い治療効果が得られる可能性が示唆されております。これは、高気圧酸素療法による内耳の酸素分圧上昇が虚血状態の改善や代謝促進に寄与し、ステロイドの抗炎症作用と相乗的に働くためと考えられます。
以上より、本研究は突発性難聴に対する治療戦略として、ステロイドとHBOTの併用療法の有効性を支持する重要な知見を提供するものと考えられます。

本研究において最も有効とされた治療は、④ 経口ステロイド+高気圧酸素療法(HBOT)の併用療法でございます。
具体的には、完全回復率:42.6% と最も高く、
平均聴力改善量も他の3群より有意に大きい(p<0.05)という結果が示されております。
したがいまして、
①経口ステロイド単独
②鼓室内ステロイド
③高気圧酸素療法単独
と比較した場合、④の併用療法が最も治療効果に優れていると結論づけられております。
臨床的には、内耳の虚血改善(HBOT)と抗炎症作用(ステロイド)を同時に作用させることで、相乗効果が得られる点が重要と考えられます。